後腹膜Schwannomaの1例

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  • A CASE REPORT OF A RETROPERITONEUM ORIGINED SCHWANNOMA

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抄録

症例は29歳, 男性. 偶然見つかった後腹膜腫瘍の精査目的で紹介となった. 充実性の腫瘍は直径2cmで辺縁は平滑であった. 腹部ドップラーUSでは血流に富んでおり造影CTでは腫瘍の一部が強調された. 悪性の可能性も否定できず腫瘍を切除した. 腫瘍は下大静脈と右腎静脈に接しており, 神経様の白色索状物と連なっていた. 組織学的には良性のSchwannomaであった.<br>Schwannomaは組織学的な変性の程度によってCT, US, MRIなどの画像検査で多彩な所見を示し, 後腹膜に生じた小さなものでは近接する大血管や臓器のため生検するのも困難である. このため, 後腹膜Schwannomaを術前に的確な診断を下すのはむつかしい. 術前に診断しえなかった良性Schwannomaの1例を報告する.

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参考文献 (12)*注記

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