便失禁に対するポリカルボフィルカルシウムの効果

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  • The Clinical Efficacy of Calcium Polycarbophil for Fecal Incontinence

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目的:便失禁に対するポリカルボフィルカルシウム(CP)の効果について検討した.対象・方法:前治療のないCP単独で治療を開始した便失禁72例(女性46例,年齢中央値74歳)を対象とした.症状は漏出性34例,混合性25例,切迫性8例であった.CPは1日量3.0g(6錠または細粒3.6g)を3回に分けて経口投与した.結果:有効(便失禁スコアが2ポイント以上低下)が34例,著効(同0まで低下)が15例,無効が7例,不明が16例で有効率(有効+著効)は68%であった.効果判定ができた56例の便失禁スコアは治療前の11から5に改善した.各便性,症状,原因別の便失禁スコアもそれぞれ改善した.有害事象は便秘・硬便が7例,腹部膨満感が2例,腹鳴,軟便が各1例であった(有害事象発現率14%).結語:CPは,便失禁の病態の如何にかかわらず効果が期待でき,重篤な副作用もないため,便失禁の基本治療薬に適している.<br>

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