溶連菌感染二次症(とくに溶連菌感染後急性糸球体腎炎)の診断におけるストレプト・ザイムテスト及び ASLO テストの評価

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タイトル別名
  • Evaluation of Streptozyme Test and Antistreptolysin O Tests in the Diagnosis of Secondary Streptococcal Infection (Especially in Poststreptococcal Acute Glomerulonephritis)
  • ヨウレンキン カンセン ニジショウ トクニ ヨウレンキン カンセンゴ キュウセ

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抄録

溶連菌感染後急性糸球体腎炎(以下PSAGNと略す)の臨床診断のひとつに先行溶連菌感染の血清学的診断があり, 従来もっぱらASLOの測定が行なわれてきた。しかし, ASLOは全例で陽性を呈するとはかぎらない。最近, SLOを含む5種類の溶連菌菌体外毒素に対して感作した赤血球の凝集反応を用いる血清学的診断法Streptozyme test(以下SZと略す)が開発された。そこで, 我々は溶連菌感染の疑いでASLOを測定した264検体及び腎疾患患者28検体について同時にSZを測定した。その結果, ASLOとSZの測定成績にはr=0.828(p<0.01)で有意の相関があり, ASLO値が125単位以下でも5%の例でSZが陽性を示すこと, PSAGNではASLOとSZのtiterは平行して変動することを見い出した。一方, SZテストはその検査手技が簡単で, 再現性に富むことも確認した。今後SZテストを併用することにより, PSAGNの臨床診断率は向上するものと思われる。

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