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説明
【諸言】原発性脊椎腫瘍に対しTotal en bloc Spondylectomy(TES)を施行した1症例を経験したので報告する.【症例】症例は78歳男性.半年前より腰痛が出現し,近医で保存加療を受けていた.精査の結果,腰椎腫瘍性病変を認め透視下生検が施行された.良性原発性骨腫瘍であるdesmoplastic fibromaを疑う結果であり,当科紹介となりTESを施行した.腰痛は軽減し,リハビリを開始した.病理結果はMalignant Fibrous Histiocytoma(MFH)であり,術後2ヵ月目に多発肺転移が発見された.パゾパニブ内服開始し,前医へ転院となった.転院後,転移巣の増大により病状は悪化し術後10ヵ月で死亡した.【考察】脊椎発生のMFHは,四肢発生例と比較し非常に稀である.他部位発生と比較して予後は非常に悪く5年生存率は7.7%程度と報告されている.手術療法が選択される場合,Debulking surgeryよりもEn bloc resectionで予後が優れている.【結語】腰椎原発MFHに対し,TESを施行した症例を経験した.治療技術の進歩にも関わらず予後が悪く,更なる治療法の確立が望まれる.
収録刊行物
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- 整形外科と災害外科
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整形外科と災害外科 66 (1), 160-164, 2017
西日本整形・災害外科学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282679916552064
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- NII論文ID
- 130005632015
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- ISSN
- 13494333
- 00371033
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可