気管支喘息の長期治療成績(続)

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タイトル別名
  • One to 7 Years Follow up of the Specific and Non-Specific Treatment in Patients with Asthma
  • キカンシ ゼンソク ノ チョウキ チリョウ セイセキ ゾク

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抄録

東京共済病院アレルギー外来において, 昭和42年11月より49年7月までの6年9カ月間に受診した気管支喘息患者450名のうち, 1年以上ひき続いて治療を行い, 経過を観察しえた185名について治療成績を検討して, つぎの成績をえた.減感作療法, 変調療法, 両者の併用など根治的治療を行った物159名中, 中等症または重症より無症状ないし軽症となり, かつ薬剤の投与をほとんど必要としなくなった者74名に対し, 対症療法のみ行った26名では, このような効果のみられたのは1名にすぎなかった.初診時の状態がすでに軽症ではあったが, 治療後全く無症状かつ投薬不要となった者も含めて有効率を計算すると, 根治療法の有効率は57%であった.その内訳は, 減感作療法単独(83名)58%, 変調療法単独(23名)65%, 併用療法(53名)51%と, それほど治療法による有効率の差をみず, 1年以上ほとんど無症状で過ごした略治例の率もそれぞれ27%, 30%, 23%とあまり差がなかった.

収録刊行物

  • アレルギー

    アレルギー 24 (6), 497-509,525, 1975

    一般社団法人 日本アレルギー学会

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