ユスリカ喘息に関する研究

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タイトル別名
  • CLINICAL STUDIES OF BRONCHIAL ASTHMA INDUCED BY CHIRONOMID MIDGES

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説明

小児気管支喘息150名に, ミヤコムモンユスリカ, セスジユスリカ, アカムシユスリカ成虫と幼虫, コナヒョウヒダニのプリックテストを行ったところ, その陽性率は22.0%, 16.7%, 8.0%, 14.7%, 94.0%であった.その内51名において上記3種のユスリカのRASTを行いプリックテストと比較したところ, 両者間の陽性および陰性一致率は高値を示した.さらに16名(延べ23回)にミヤコムモンユスリカまたはセスジユスリカの皮内閾値, RASTと抗原吸入誘発試験を行い, その関係を検討した.プリックテスト陽性9名において皮内希釈閾値は全例1万倍から1000万倍を示し, RASTはscore2以上が6名, 抗原吸入誘発陽性は7名であり, 高い関連性を得た.また, ミヤコムモンユスリカ抗原とコナヒョウヒダニ抗原の交叉抗原性をRAST inhibition testにて検討したところ, 両抗原間には交叉抗原性は認められなかった.ユスリカは強力なアレルゲン活性を有し, 今後吸入性抗原の1つとして重要である.

収録刊行物

  • アレルギー

    アレルギー 35 (6), 393-401, 1986

    一般社団法人 日本アレルギー学会

被引用文献 (10)*注記

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