喘息と感染 第1報 : 小児期気管支喘息患児における肺炎マイコプラズマ感染症

書誌事項

タイトル別名
  • MYCOPLASMA PNEUMONIAE INFECTIONS AMONG ASTHMATIC CHILDREN
  • 喘息と感染-1-小児期気管支喘息患児における肺炎マイコプラズマ感染症
  • ゼンソク ト カンセン 1 ショウニキ キカンシ ゼンソク カンジ ニ オケル

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抄録

小児期気管支喘息児の肺炎マイコプラズマ感染症の病態を検討した.肺炎マイコプラズマ感染症は, 間接赤血球凝集反応と補体結合反応を用いて血清学的に診断した.小児期気管支喘息児1565名に血清学的検査を行い, 96名が肺炎マイコプラズマ感染症と診断された.内訳は肺炎症例47名, 非肺炎症例32名, 17名においては胸部レントゲン撮影を行わなかった.年少児の肺炎マイコプラズマ肺炎患児では, 多くが中等症から重症の喘息発作を伴い, なおかつ発熱や血清学的検査にて感染徴候を伴っていた.しかし年長児の肺炎症例では必ずしも喘息発作を誘発せず, 咳や熱のみで経過する症例がみられる一方, 発熱や感染徴候のない喘息発作の経過中に肺炎マイコプラズマ感染が証明された.一般的に気管支喘息児において, 肺炎マイコプラズマ感染症はその気道症状が遷延した経過をとり, 特に肺炎症例にその傾向が著明であった.

収録刊行物

  • アレルギー

    アレルギー 32 (7), 359-364, 1983

    一般社団法人 日本アレルギー学会

被引用文献 (3)*注記

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