書誌事項
- タイトル別名
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- TWO CASES OF APIACEAE SPICE ALLERGY
- 症例報告 セリ科スパイスアレルギーの2例
- ショウレイ ホウコク セリカ スパイス アレルギー ノ 2レイ
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説明
【目的】スパイスアレルギーは特に北欧諸国からは多数の報告が認められるが,本邦での報告は稀である.今回,当科で経験した2症例に対して諸検査を施行し,本症の発症機序に関する考察を加えた.【方法と対象】臨床経過からセリ科スパイスアレルギーと考えられた2症例に対して,花粉類・食物類の特異的IgEの測定,スパイス類・セリ科野菜類のプリックテスト・Immunoblotを施行した.但し,症例1 32歳男性では花粉症の既往はなく,症例2 46歳女性は春夏秋を通して花粉症症状を有していた.【結果】症例1では花粉類の特異的IgEは弱陽性のみ.Immunoblotは10〜12kDaおよび60kDaの部位で陽性.症例2では多数の花粉類の特異的IgEが陽性.Immunoblotは14kDaおよび60kDaの部位で陽性.プリックテストは2症例共にセリ科のスパイス類で強陽性を示し,セリ科のスパイスアレルギーと診断した.【結論】以上の結果より,症例1はスパイス自体の感作によるクラス1アレルギーを,症例2は花粉類との交叉反応により発症したクラス2アレルギーを疑った.本症には,このように複数の発症機序が存在するのではないかと推測される.本邦においても,今後スパイスアレルギーの発症が増加する可能性も考えられ,注目すべきアレルゲンである.
収録刊行物
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- アレルギー
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アレルギー 56 (12), 1515-1521, 2007
一般社団法人 日本アレルギー学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282679963952640
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- NII論文ID
- 110006547232
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- NII書誌ID
- AN00012583
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- ISSN
- 13477935
- 00214884
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- NDL書誌ID
- 9343425
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- NDLサーチ
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可