成人発症喘息の女性の発症年齢は上昇傾向にある

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タイトル別名
  • THE AGE OF ONSET OF ADULT-ONSET ASTHMA IS INCREASING IN JAPANESE WOMEN
  • セイジン ハッショウ ゼンソク ノ ジョセイ ノ ハッショウ ネンレイ ワ ジョウショウ ケイコウ ニ アル

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抄録

【背景・目的】気管支喘息の発症年齢は小児喘息では低下傾向にあるが,成人喘息についての検討は十分に行われていない.【方法】1997年から2005年の9年間に当院を受診した,16歳以上の喘息患者5067名(男性2047名)を対象とした.成人発症喘息の定義は秋山らの喘息分類に基づき,20歳以後に発症しそのまま続いている患者とした.喘息の発症年齢に関連がある因子を検討した.【結果】成人発症喘息の発症年齢は男性では明らかな変化がなく(1997年の43.0±13.8歳から2005年の44.5±15.2歳,Mean±S.D.),女性でのみ明らかに上昇していた(1997年の40.6±15.3歳から43.5±16.1歳)(p<0.001).【結語】成人発症型喘息の発症年齢は,9年間で女性において増加傾向にあると思われた.原因として,血清総IgE値高値者,ダニ特異IgE抗体陽性者,アレルギー性鼻炎合併ないし既往者の比率の減少と,禁煙者の比率の増加が関連していると考えられた.

収録刊行物

  • アレルギー

    アレルギー 58 (12), 1591-1601, 2009

    一般社団法人 日本アレルギー学会

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (29)*注記

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