官能試験の結果および質問票による口臭患者の分析

  • 吉岡 昌美
    徳島大学医学部・歯学部附属病院歯科・予防歯科
  • 横山 希実
    徳島大学大学院ヘルスバイオサイエンス研究部予防歯学分野
  • 福井 誠
    徳島大学医学部・歯学部附属病院歯科・予防歯科
  • 横山 正明
    徳島大学大学院ヘルスバイオサイエンス研究部予防歯学分野
  • 田部 慎一
    徳島大学大学院ヘルスバイオサイエンス研究部予防歯学分野
  • 玉谷 香奈子
    徳島大学大学院ヘルスバイオサイエンス研究部予防歯学分野
  • 日野出 大輔
    徳島大学大学院ヘルスバイオサイエンス研究部予防歯学分野

書誌事項

タイトル別名
  • Investigation of Patients Complaining of Oral Malodor Using Organoleptic Rating and Questionnaires
  • カンノウ シケン ノ ケッカ オヨビ シツモンヒョウ ニ ヨル コウシュウ カンジャ ノ ブンセキ

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抄録

本研究の目的は, 官能試験や質問票の結果を用いて口臭患者の特性を分析することである.徳島大学医学部・歯学部附属病院歯科・予防歯科において口臭検査を受けた患者を, におい袋を用いた官能試験の結果をもとに分類し, 各群における患者のCMI健康調査表のプロファイルと口臭に関する質問票の答え方について分析した.すなわち, 複数の歯科医師(パネル)による官能試験の結果, 社会的容認限度をこえる不快な口臭が認められなかった群と認められた群をそれぞれA群, B群とし, 患者自身による評価で不快な口臭を認めなかった群と認めた群をそれぞれa群, b群として, クロス集計し, Aa群, Ab群, Ba群, Bb群の4群に分類した.CMI健康調査表の結果を各群別にみてみると, 自臭症傾向が強いと考えられるAb群では, ほかの群に比べて神経症傾向が強い人が多く含まれていた.また, Ab群では, 質問票のなかで「常に口臭を気にしている」, 「口臭の感じ方が強くなった」と答えた人の割合が多かった.また, Aa群, Ab群では, 歯間清掃用具を日常的に使用している率が高く, 口腔衛生に対して強い関心をもっていることが明らかとなった.これらの結果は口臭検査時に患者自身に口気を評価させることが, 患者の心理的状況の特性を把握するために有用な情報をもたらす可能性を示唆するものである.

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参考文献 (10)*注記

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