Age and gender differences in relationships between physical activity and sense of coherence in community-dwelling older adults

  • MONMA Takafumi
    Graduate School of Comprehensive Human Sciences, University of Tsukuba The Japan Society for the Promotion of Science
  • TAKEDA Fumi
    Faculty of Health and Sport Sciences, University of Tsukuba
  • TSUNODA Kenji
    Physical Fitness Research Institute, Meiji Yasuda Life Foundation of Health and Welfare
  • KITANO Naruki
    Sports Research & Development Core, University of Tsukuba
  • HOTOGE Shuko
    Faculty of Human Sciences, University of Human Arts and Sciences
  • ASANUMA Tohru
    Graduate School of Comprehensive Human Sciences, University of Tsukuba
  • OKURA Tomohiro
    Faculty of Health and Sport Sciences, University of Tsukuba

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説明

目的:地域在住高齢者における身体活動(余暇活動,家庭内活動,仕事関連活動)とストレス対処力(sense of coherence; SOC)との関連を性・年齢層別に検討した.<br>方法:2011年および2012年の7~8月に茨城県笠間市に在住する65~85歳の地域在住高齢者のうち,体力テストに参加意思を表明した508名に記名自記式調査を実施した.調査票は体力テスト参加日に回収し,欠損回答のない394名(男性194名,女性200名:有効回答率77.6%)を分析対象とした.調査項目は属性(性,年齢,教育年数,世帯構成,既往症の有無),身体活動(Physical Activity Scale for the Elderly日本版;余暇活動,家庭内活動,仕事関連活動の各実施量),SOC(13項目5件法版Sense of Coherence Scale),ソーシャルネットワーク(家族,友人)であった.身体活動とSOCとの関連を,教育年数,世帯構成,既往症の有無,ソーシャルネットワークを統制した重回帰分析により検討した.分析は,性別,年齢層別(前期高齢者:65~74歳,後期高齢者:75~85歳)に分けて実施した.<br>結果:前期高齢者の男性では,余暇活動量とSOCとの間に有意な正の関連を認めた(β=0.233, p<0.05).また,後期高齢者の男性において仕事関連活動量がSOCと有意な正の関連(β=0.273, p<0.05)を認めた一方,前期高齢者の女性では,仕事関連活動量とSOCとの間に有意な負の関連(β=-0.285, p<0.01)を認めた.<br>結論:比較的健康な地域在住高齢者において,身体活動とSOCとの関連性は性や年齢層によって異なり,男性では,前期高齢者は余暇活動が,後期高齢者は仕事関連活動が多いほどSOCが高い一方,女性では年齢層に関わらずSOCを高める身体活動はなかった.本研究は,地域在住高齢者に対する一次予防として有効な身体活動の内容を具体的に示した点で,重要な意義をもつと考えられる.

収録刊行物

  • 民族衛生

    民族衛生 81 (5), 159-169, 2015

    日本民族衛生学会

被引用文献 (2)*注記

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参考文献 (2)*注記

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