上腸間膜静脈・門脈血栓症を発症した<i>JAK2</i>変異を伴った真性多血症

書誌事項

タイトル別名
  • Superior mesenteric and portal vein thrombosis in a polycythemia vera patient with <i>JAK2</i> mutation
  • 症例報告 上腸間膜静脈・門脈血栓症を発症したJAK2変異を伴った真性多血症
  • ショウレイ ホウコク ジョウチョウカンマク ジョウミャク モンミャク ケッセンショウ オ ハッショウシタ JAK2 ヘンイ オ トモナッタ シンセイ タケツショウ

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抄録

症例は47歳女性。平成6年12月,近医で赤血球増多を指摘され精査目的で当科入院精査となった。その結果,循環赤血球量33 ml/kgと増加しており,慢性骨髄性白血病,本態性血小板血症など他の骨髄増殖性疾患,続発性多血症は否定され真性多血症と診断した。外来で寫血療法ならびに抗血小板療法を施行していたが,平成11年頃より,血小板の増加傾向がみられたためハイドレア1000 mgを開始した。以後,Ht 47%台,PLT 40万台でコントロール良好であったが,平成18年3月上旬より上腹部痛が出現したため近医受診。保存的療法で改善しないため精査目的で3月当科緊急入院となった。入院後のCTにて,門脈より上腸間膜静脈に逆行性の血栓を認め上腸間膜静脈・門脈血栓症と診断した。同日より血栓溶解療法を開始したところ症状は徐々に軽快した。現在,外来で抗凝固療法を継続し経過観察中である。

収録刊行物

  • 臨床血液

    臨床血液 48 (7), 554-558, 2007

    一般社団法人 日本血液学会

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (16)*注記

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