書誌事項
- タイトル別名
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- Case of posterior reversible encephalopathy syndrome due to azathioprine
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抄録
症例は15歳女性.他院で潰瘍性大腸炎に対しアザチオプリン治療が開始された4日後に頭痛,7日後に全身けいれんと意識障害が出現したため入院となる.頭部MRIで拡散強調画像(DWI),fluid attenuation inversion recovery(FLAIR),apparent diffusion coefficient(ADC)mapで高信号の血管原性浮腫を示唆する所見が認められた.アザチオプリンの中止後は,可逆性で良性の経過をとり,MRI異常所見も改善した.臨床経過とMRI所見からアザチオプリンによるposterior reversible encephalopathy syndrome(PRES)と診断した.アザチオプリンによるPRESは過去に1例の報告があるのみで,詳細なMRIを追跡しえたのは本例が初めてである.
収録刊行物
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- 臨床神経学
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臨床神経学 55 (12), 936-939, 2015
日本神経学会