第二世代チロシンキナーゼ阻害薬治療中の慢性骨髄性白血病に発症した正常核型急性骨髄性白血病

書誌事項

タイトル別名
  • Development of AML without karyotype abnormalities including the Ph chromosome in a CML patient on second-generation TKI therapy
  • 症例報告 第二世代チロシンキナーゼ阻害薬治療中の慢性骨髄性白血病に発症した正常核型急性骨髄性白血病
  • ショウレイ ホウコク ダイニ セダイ チロシンキナーゼ ソガイヤク チリョウ チュウ ノ マンセイ コツズイセイ ハッケツビョウ ニ ハッショウ シタ セイジョウカクガタ キュウセイ コツズイセイ ハッケツビョウ

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説明

<p>症例は58歳男性。CML,移行期と診断。Dasatinib投与,6ヶ月で分子生物学的完全寛解に至るも,同治療開始後17ヶ月目に汎血球減少を契機に精査したところ,Ph陰性かつ正常核型のAMLと診断した。2回の寛解導入療法後,第一寛解期で同種造血幹細胞移植を行った。Tyrosine kinase inhibitor(TKI)はCMLの治療成績を飛躍的に向上させた。しかしCMLに対するTKI治療中にPh陰性で,モノクローナルな染色体異常細胞を認める症例が約10%程度存在するとされ,ごく稀ではあるがMDSやAMLに移行する症例も報告されている。さらに本症例と同様にCMLに対してTKI治療中にPh陰性かつ正常核型のAMLを発症した症例が報告されている。CMLに対するTKI治療中の注意深い経過観察と,同様な症例の蓄積と,さらなる解析が重要と考えられた。</p>

収録刊行物

  • 臨床血液

    臨床血液 57 (11), 2329-2333, 2016

    一般社団法人 日本血液学会

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