同一患者から検出された <i>Serratia marcescens</i> の metallo-β-lactamase 産生株および非産生株に関する検討

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タイトル別名
  • Examination of Metallo-β-lactamase-producing Different Types of <i>Serratia marcescens</i> Detected in the Same Patient
  • 同一患者から検出されたSerratia marcescensのmetallo-β-lactamase産生株および非産生株に関する検討
  • ドウイツ カンジャ カラ ケンシュツ サレタ Serratia marcescens ノ metallo-v-lactamase サンセイカブ オヨビ ヒサンセイカブ ニ カンスル ケントウ

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抄録

2007 年,同一患者において Serratia marcescens の metallo-β-lactamase (MBL) 非産生株を分離し,その 2 カ月後に MBL 産生株を分離した.2 株の pulsed-field gel electrophoresis(PFGE) パターンは類似しており,バンドが 1 本異なるのみであった.この対象患者の入院期間と同時期 (2007 年8 月~11 月) に他の患者より各々 S. marcescens が分離され,そのうち 5 株は MBL 産生株であった.対象患者由来株を含むすべての MBL 産生株は blaIMP 遺伝子および同一サイズのプラスミドを保有し,同一の PFGE パターンを示した.また,このプラスミドを形質転換した株において blaIMP 遺伝子が検出され,本遺伝子がプラスミドにコードされていることが示唆された.これらの結果から,対象患者にて分離された S. marcescens は, MBL 非産生株が blaIMP 遺伝子をコードしたプラスミドを獲得し MBL 産生株となった,また院内にて MBL 産生 S. marcescens の同一クローンが水平伝播していた,この 2 点の可能性が示唆された.

収録刊行物

  • 感染症学雑誌

    感染症学雑誌 87 (2), 189-194, 2013

    一般社団法人 日本感染症学会

参考文献 (28)*注記

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