リンパ腫様丘疹症として経過観察中にリンパ節と骨病変を伴う原発性皮膚未分化大細胞リンパ腫へ進展した1例

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Lymphomatoid Papulosis Followed by Primary Cutaneous Anaplastic Large Cell Lymphoma with Subsequent Lymph Node and Bone Involvement

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説明

64歳,女性。約10ヶ月前より顔面・体幹・上肢に消退と再発を繰り返す紅斑と丘疹を認めていた。病理組織像で CD30 と CLA 陽性で ALK と EMA 陰性の異型リンパ球浸潤を認めた。全身検索で皮膚以外に病変は認めず,リンパ腫様丘疹症と診断した。初診後約1年で顔面の丘疹が消退しなくなったためメトレキセートを約7ヶ月内服したが効果は得られず,投与中止後約2ヶ月で皮疹は自然消退した。その約2ヶ月後に胸部に丘疹が出現し急速に腫瘤化,下肢皮下結節と腸骨腫瘍,鼠径リンパ節腫脹も出現し,皮膚および骨生検で大型の異型リンパ球浸潤を認めた。腫瘍細胞は CD30 と CLA に陽性,ALK と EMA は陰性であった。リンパ腫様丘疹症として経過観察中に原発性皮膚未分化大細胞リンパ腫へ進展し,リンパ節と骨病変をきたしたと考えた。(皮膚の科学,13: 1-7, 2014)

収録刊行物

  • 皮膚の科学

    皮膚の科学 13 (1), 1-7, 2014

    日本皮膚科学会大阪地方会・日本皮膚科学会京滋地方会

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