潜在的・顕在的自尊感情と仮想的有能感の関連

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タイトル別名
  • Implicit and Explicit Self-esteem Discrepancy and Assumed Competence
  • センザイテキ ケンザイテキ ジソン カンジョウ ト カソウテキ ユウノウカン ノ カンレン

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抄録

本研究の目的は,他者軽視および顕在的自尊感情と,潜在連合テスト (Implicit Association Test; IAT) によって測定された潜在的自尊感情との関連を検討することによって,仮想的有能感の特徴を明らかにすることであった。研究1では大学生119名に対し,紙筆版の潜在連合テストによって潜在的自尊感情を測定し,顕在的自尊感情尺度,他者軽視に基づく仮想的有能感尺度を実施した。また研究2では,大学生155名を対象に,パーソナルコンピュータ上の潜在連合テストによって潜在的自尊感情を測定し,顕在的自尊感情尺度,仮想的有能感尺度を実施した。2つの研究ではほぼ同じ結果が再現された。まず第1に,仮想的有能感は顕在的自尊感情とは有意な関連がみられないが,潜在的自尊感情とは有意な正の相関関係にあった。また第2に,顕在的自尊感情が低く潜在的自尊感情が高い者が,もっとも他者軽視を行う傾向にあることが示された。

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