脈波伝播速度からみたメタボリックシンドロームと大動脈硬化との関わり

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タイトル別名
  • Relationship between Arteriosclerotic Diseases of Large Artery and Metabolic Syndrome as Assessed by Pulse Wave Velocities
  • ミャクハ デンパ ソクド カラ ミタ メタボリックシンドローム ト ダイドウミャク コウカ ト ノ カカワリ

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説明

目的:脈波伝播速度(PWV)検査を実施した当院健診受診者において,Metabolic syndrome(MetS)と診断された受診者とそれ以外の受診者におけるPWV値につき検討した.<br>方法:受診者をMetS群と非MetS群(腹囲のみMetSの基準以上の腹囲群と,腹囲がMetSの基準未満の非腹囲群),正常群の3群に分類し,さらにそれらを,PWV1,600cm/sec以上(A)群と未満(B)群に分け各種検査結果を比較した.<br>結果:MetS群の出現率は43.7%であった.各群のPWV1,600cm/sec以上の出現率は43.7%(MetS群)から16.8%(正常群)であった.MetS群と非MetS群における有意差出現項目はPWV,性別,glutamic pyruvic transaminase(GPT),γ-glutamyl transpeptidase(γ-GTP),尿酸,血清クレアチニン,Body Mass Index(BMI)であった.各群におけるA群とB群の有意差出現項目はMetS群では,年齢,最高血圧,非MetS群では性別,年齢,最高血圧,最低血圧,glutamic oxaloacetic transaminase(GOT),空腹時血糖であった.正常群でも年齢,最高血圧,最低血圧において有意差を認めた.<br>結語:非MetS群および正常群である受診者においてもPWV高値者を認めたことから,大動脈硬化を考慮し,それらの受診者にも何らかの保健指導が期待される.

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参考文献 (10)*注記

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