人間ドック受診者における呼吸機能と喫煙習慣に関する縦断的検討

  • 古澤 洋子
    社団医療法人かなめ会 山内ホスピタル人間ドック・健診センター
  • 亀谷 正明
    社団医療法人かなめ会 山内ホスピタル人間ドック・健診センター
  • 木田 恆
    社団医療法人かなめ会 山内ホスピタル人間ドック・健診センター
  • 山内 英通
    社団医療法人かなめ会 山内ホスピタル人間ドック・健診センター

書誌事項

タイトル別名
  • Longitudinal Study on Pulmonary Function and Smoking Habit in Subjects Undergoing Health Check-ups
  • ニンゲン ドック ジュシンシャ ニ オケル コキュウ キノウ ト キツエン シュウカン ニ カンスル ジュウダンテキ ケントウ

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説明

目的:人間ドック受診者における呼吸機能の経年的変化と喫煙習慣の関連について検討した.<br>方法:当健診センターの人間ドックを2008年と2013年ともに受診した30歳代から60歳代の4,178例(男性2,969名,女性1,209名)を対象とした.1秒量,1秒量の経年的変化量,%1秒量と喫煙習慣,禁煙期間,喫煙量との関連について検討した.<br>結果:1秒量および%1秒量は男性において喫煙群が低値で,1秒量の経年的変化量は喫煙群が禁煙群および非喫煙群に比し低下が大きく,有意差を認めた.喫煙習慣における1秒量と%1秒量は,30歳代では差はみられなかったが,40~60歳代では喫煙群で禁煙群・非喫煙群に比し,有意に低下した.2008年に喫煙していた者のうち,喫煙継続群と2013年までに禁煙した群の1秒量の経年的変化量は34.4 mL/年,23.6 mL/年と喫煙群で有意に低下した.%1秒量は禁煙5年以上経過すると,非喫煙群と差がなくなり,喫煙群より有意に高かった.<br>結論:1秒量,%1秒量は喫煙により低下し,1秒量の経年的変化量は大きい.しかし,50~60歳代の中高年層においても禁煙することにより,呼吸機能低下を小さくすることができる.

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