台湾産タカサゴミヤマシロチョウの生活史について

書誌事項

タイトル別名
  • Life-history of Aporia potanini insularis SHIROZU from Taiwan
  • タイワンサン タカサゴミヤマシロチョウ ノ セイカツシ ニ ツイテ

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抄録

台湾産のミヤマシロチョウは,かつてAporia hippia BREMERの亜種されていたが,1963年にGROSSによってAporia potanini ALPHERAKYへ所属が変更された.すなわち,台湾産のミヤマシロチョウは,現在では日本産のものとは別種とされ,Aporia potanini insularis SHIROZUに改められている.これに伴って,和名も変更する必要がおこるが,ここでは白水隆先生のご意向をうけて,タカサゴミヤマシロチョウと呼ぶことにしたい.本種は台湾では中央山脈の中部地方に分布しているが,食草・幼生期など生活史に関しては,これまで未知であった.そこで,筆者は本種の生活史を解明するために,1983年,1984年両年台湾で現地調査を行い,食草や幼生期など生活史の一部を明らかにすることができたので,ここに報告する.日本鱗翅学会会長白水隆先生には,日頃から懇切なご指導をいただいている.今回の報告についても適切なご指導をいただくことができた.食草の同定は鹿児島大学名誉教授初島住彦先生にお願いした.本調査では,1983年5月29,30日の二日間,聖徳学園短期大学講師落合進先生に同行していただくことができた.食草の発見と,産卵の確認および採卵は,先生の豊富な知識と経験に負うところが大であった.白水,初島,落合三先生に対して厚く感謝の意を表したい.

収録刊行物

  • 蝶と蛾

    蝶と蛾 36 (1), 26-30, 1985

    日本鱗翅学会

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