人間集合が形成する「空間」とその認知

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タイトル別名
  • Formation and Perception of Personal Space

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説明

この研究は、パーソナルスペースなど人間個体のまわりの空間の行動・認識上の特性を実験や行動観察により探り、それに基づく環境デザイン理論の基礎と方向を示すことが目的である。人間どうしの距離と向きは人間の意識や行動を規制し、動機付けとなり、それによって人間のまわりには目に見えない不均質な空間、いわゆるパーソナルスペースが形成される。その一側面は、他人から「離れたい」とする力により形成される個体域、指示代名詞コレ、ソレ、アレの使い分けによる指示領域により読み取れる。また立ち話や待ちの列などの実際の行動において、人間はパーソナルスペースや個体域の存在とそれを侵すことがどうなるかを認知して行動する。そして待ちの列ではその状況においてのある距離が「待っている」ことを認識させている。このように空間は行動の動機付けとなり、人間どうしの距離は行為や人間どうしの関係を可能と認識させる。このような人間の形成する空間の寸法的広がりは、お互いに通じ合うことばのようにほぼ絶対量的に同スケールで現われ、人間の行動特性に基づくスケール感、空間感覚として、建築・インテリア空間の設計で考えるスケールに対応させ特徴づけることができる。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680262994048
  • NII論文ID
    110009665272
  • DOI
    10.20786/mera.1.2_7
  • ISSN
    24320366
    1341500X
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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