〈職分〉としての哲学と神学者

書誌事項

タイトル別名
  • Philosophie comme <<métier>> et les théologiens
  • 〈職分〉としての哲学と神学者--ラテン・アヴェロエス主義瞥見
  • ショクブン ト シテ ノ テツガク ト シンガクシャ ラテン アヴェロエス シュギ ベッケン
  • un regard à l'averroïsme latin
  • ラテン・アヴェロエス主義瞥見

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抄録

与えられている課題は「哲学史の時代区分再考」であるが、そもそも再考されるべき既存の時代区分とは何なのか。西洋に限るならば、古代・中世・ルネサンス・近代・現代といった区分がそれに当たるのであろう。しかし、どんな時代区分も何らかの意味で「便宜的」であることはほとんど自明である。私もここで、この便宜的区分そのものを拒否して別の区分を提示するつもりはない。というよりも、そんな大それたことをやるだけの力は私にはない。以下で私が試みるのはもっと慎ましいことである。つまり、中世と呼ばれている時代の〈哲学〉の在りようの一端に再考を加えることで、中世哲学に何がしかの位置づけを考えることである。そのことによって既存の時代区分がそのまま温存されることになるとしても、時代区分の持つ意味に再検討がなされたことにはなるであろう。

収録刊行物

  • 哲学

    哲学 1999 (50), 74-85, 1999-05-01

    日本哲学会

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