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- 大野 剛志
- 北海道大学大学院文学研究科博士後期課程
書誌事項
- タイトル別名
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- Inquiries on a new comersʼposition and roles in local revitalization movements
- 地域活性化運動における新規参入者の位置と役割--北海道上川郡下川町「下川産業クラスター研究会」の実践を事例として
- チイキ カッセイカ ウンドウ ニ オケル シンキ サンニュウシャ ノ イチ ト ヤクワリ ホッカイドウ カミカワグン シモカワマチ シモカワ サンギョウ クラスター ケンキュウカイ ノ ジッセン オ ジレイ ト シテ
- The Case of Shimokawa-town of Hokkaido Kamikawa county “Shimokawa industrial cluster society"
- 北海道上川郡下川町「下川産業クラスター研究会」の実践を事例として
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説明
本研究の目的は,新規参入者の登場を契機として発生した内発的な活動の変遷を「新規参入者」を軸に描き出すことで,新規参入者の存在が地域社会の再生に果たす役割について明らかにすることにある。北海道上川郡下川町の「下川産業クラスター研究会」を事例として,研究会における新規参入者と在住民相互の学習交流の過程を追いながら,過疎農山村地域の内発的発展の展望を探りたい。なお,分析の視点としては,在住民は新規参入者が持ち込んだ新しい生活価値観や生活様式をどう受け止め,自ら住む地域の潜在力・可能性を如何に見出したのかに着目し,新規参入者と在住民の相互交流から生み出される内発的な地域再生運動の展開過程を観察しながら,新規参入者の存在が地域社会の再生に果たす役割を考察した。<br> 調査で得られた知見は次の4点である。第1に,新規参入者と在住民の協働組織である「産業クラスター研究会」は共同学習の機能を持ち,ここで新規参入者が持つアウトサイダー的視点が在住民に受容され,地域資源の見直しがなされたこと。第2に,共同学習の過程で移住間もない新規参入者が在住民との間で信頼関係を構築できたこと。第3に,新規参入者の多くが移住以前に構築してきた人脈や外部資源を活用したが,そうした人脈や情報が地域に伝播され在住民の活動が活性化したこと,第4に,「産業クラスター研究会」を軸にさらなる目的集団が派生的に形成され,共同学習を通じて地域活動が活発化したのである。
収録刊行物
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- 現代社会学研究
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現代社会学研究 23 (0), 19-37, 2010
北海道社会学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282680304415872
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- NII論文ID
- 130003377584
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- NII書誌ID
- AN10176598
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- ISSN
- 21866163
- 09151214
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- NDL書誌ID
- 10841479
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- NDL
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可