糖尿病足潰瘍予防を目的とした足白癬・爪白癬のアセスメントとケア

  • 竹原 君江
    東京大学大学院医学系研究科看護管理学/看護体系・機能学分野
  • 大江 真琴
    東京大学大学院医学系研究科社会連携講座アドバンストナーシングテクノロジー
  • 野口 博史
    東京大学大学院医学系研究科ライフサポート技術開発学(モルテン)寄付講座
  • 大橋 優美子
    東京大学医学部附属病院看護部
  • 常深 祐一郎
    東京女子医科大学皮膚科学教室
  • 真田 弘美
    東京大学大学院医学系研究科老年看護学/創傷看護学分野

書誌事項

タイトル別名
  • Assessment and care of tinea pedis/unguium for prevention of diabetic foot ulcer
  • トウニョウビョウ ソク カイヨウ ヨボウ オ モクテキ ト シタ アシ ハクセン ・ ツメ ハクセン ノ アセスメント ト ケア

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抄録

糖尿病足潰瘍の予防には非潰瘍性病変を早期にアセスメントし,適切なケアを行うことが重要である.本稿では非潰瘍性病変である白癬に焦点を絞って紹介する.白癬は,感染予防と,早期発見による悪化予防が重要である.われわれはこれらについて研究を進めてきた.感染予防については,足部に付着した白癬菌を感染前に除去するための適切な足洗浄方法を検討した.その結果,(1)毎日の足洗浄,(2)各趾間を4-5回,石鹸洗浄,(3)足に手が届きにくい認識がある場合は適切な体勢を検討,(4)身体的に足洗浄がむずかしい場合はフットケアシートを活用,という4点が効果的である可能性が示された.早期発見については,足底に鱗屑がある場合は足白癬,爪に混濁がある場合は爪白癬の可能性があり,爪下角質増殖があり足趾の表面温度が33.0℃以下のときには爪白癬の可能性があることが示唆された.これらの視点から患者のセルフケア能力や白癬をアセスメントし適切なケアを行うことが重要である.

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参考文献 (2)*注記

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