オットー・ノイラートの活動におけるアイソタイプの意味 : 科学の統一運動との関連を中心として

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タイトル別名
  • Significance of ISOTYPE in the Works of Otto Neurath : Through the Relationship between Visual Education and the Unity of Science Movement

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説明

本稿の目的は, オットー・ノイラートの活動を視覚表現に取り組む端緒となった戦争経済博物館での試みからアイソタイプの提案に至る過程を中心に再構成し, アイソタイプに込められたノイラートの思想的含意を彼の他の活動との関連性を通して, 同時代の文脈を含めたより広い視野から考察することにある。彼の視覚表現に関わる活動は「ウィーン社会経済博物館」において「絵による統計」の手法「ウィーン・メソッド」として具体化するが, 統計への関心自体は第一次大戦中の戦争博物館における活動にまで溯れる。しかし1934年のハーグ亡命以降に書かれた「絵による国際言語」では, むしろ「絵による言語」として, その言語としての性格が強調されるようになった。ノイラートの視覚教育における統計から国際的に通用する言語への訴求点のこうした転換は, 彼のもう一つの重要なプロジェクト, 「科学の統一運動」の到達点であった「統一科学百科全書」の提案と同様に, 特に同時代のファシズムの脅威に対抗する意識的な国際的協調の呼びかけをも含意していた。

収録刊行物

  • デザイン学研究

    デザイン学研究 45 (1), 75-84, 1998

    一般社団法人 日本デザイン学会

参考文献 (52)*注記

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680387183232
  • NII論文ID
    110003825291
  • NII書誌ID
    AN00150292
  • DOI
    10.11247/jssdj.45.75_1
  • ISSN
    21865221
    09108173
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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