我が国における中世の台鉋 : 16世紀末および17世紀初期の台鉋を事例として

書誌事項

タイトル別名
  • Medieval Japanese Planes : Plane in the end of the Late 16th and Early 17th Century is made into an Example

この論文をさがす

抄録

本研究は、わが国における実物資料としては現時点でもっとも古いとされている16世紀末の木製台鉋1丁と、17世紀初期の木製台鉋4丁についての実測調査をおこない、台座寸法および甲穴形状などの類似点・相違点に着目し考察をおこなったものである。その結果、以下の点を明らかにすることができた。1)台座については最大の台鉋でも台長218mm・台幅44mm・台高が26.5mmの小型であることが明らかになった。2)各部位の最大寸法差については、台長11mm・台幅6mm・台高7.5mmであり、5丁ともにきわめて近似していることが明らかになった。3)2口の甲穴を有する台鉋3丁の実測結果から、三種類の甲穴形状が存在することを明らかにした。この三種の形状から、一種を初期の甲穴と仮定し、この改良型として二種が生まれた可能性があることを示した。4)5丁の内1丁に台尻部上面に四角穴が穿たれた台鉋の存在を明らかにした。その目的について把手用の差込穴である可能性を示すことができた。

収録刊行物

  • デザイン学研究

    デザイン学研究 48 (3), 87-94, 2001

    一般社団法人 日本デザイン学会

参考文献 (4)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680387780864
  • NII論文ID
    110003825224
  • NII書誌ID
    AN00150292
  • DOI
    10.11247/jssdj.48.87
  • ISSN
    21865221
    09108173
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

問題の指摘

ページトップへ