症例 成人における総肺静脈還流異常症の2治験例

DOI

書誌事項

タイトル別名
  • Total anomalous pulmonary venous connection in adult.
  • Report of surgical correction in patients with 20 and 51 years of age.
  • とくに両心機能の改善度について

抄録

総肺静脈還流異常症は, チアノーゼ性先天性心疾患の中でも生後早期より呼吸不全,右心不全症状を呈し1歳未満の自然死亡率は80%以上と高く, まして20年以上の生存例は 1-4 % にすぎないといわれている. われわれは最近 Darling Ia型の2成人例に, Gersony-Malm法に準じ根治手術を施行し良好な結果を得た. 手術前後の心エコー図を検討し, 右心系容量負荷を特徴とする心房中隔欠損症の年長者例と同様に右室, 左室の Dimensionが術後早期にほぼ正常化していることをみとめた. 両症例は, 現在元気に日常生活をおくっており, 本症の予後,手術成績を左右する因子, 自然歴における生存条件について若干の文献的考察を加え報告した. 51歳の症例は, 本邦における手術例の最高年齢と考えられる.

収録刊行物

  • 心臓

    心臓 16 (1), 72-78, 1984

    Japan Heart Foundation

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680466074240
  • NII論文ID
    130004411250
  • DOI
    10.11281/shinzo1969.16.1_72
  • ISSN
    05864488
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

問題の指摘

ページトップへ