穿孔性腹膜炎からの分離菌とその薬剤感受性

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  • BACTERIA ISOLATED FROM PERFORATION PERITONITIS AND ITS ANTIMICROBIAL SUSCEPTIBILITIES
  • センコウセイ フクマクエン カラ ノ ブンリキン ト ソノ ヤクザイ カンジュセイ

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抄録

穿孔性腹膜炎 (25症例) からの分離菌とその薬剤感受性について検討した。好気性菌が30株, 嫌気性菌が107株, Yeastが3株の合計140株が分離された。好気性菌と嫌気性菌の混合分離例が多く, 1症例平均5.7株の細菌が分離された。好気性菌では, Escherichia coliを中心とするEnterobacteriaceaeが全症例中の13例 (52%) から分離されており, 次いでEnterococcus spp.の6例 (24%), Pseudomonas aeruginosaの5例 (20%) などであった。嫌気性菌では, 無芽胞グラム陰性桿菌の分離頻度が高く, Bacteroides fragilis groupは10例 (64%) から分離されており, 次いでFusobacterium spp.の10例 (40%), Prevotella spp./Porphyromonasspp.の8例 (32%), Bilophila wadsworthiaの7例 (28%) などの順であった。無芽胞グラム陽性桿菌は15例 (00%) から分離され, Clostridium spp.は6例 (24%) から分離された。一方では, 属レベルの同定に至らなかった嫌気性菌も17株存在した。分離菌にバランスよく抗菌力を示した薬剤は, カルバペネム系薬やβ-ラクタマーゼ阻害薬併用薬であった。嫌気性菌に有効な併用薬は, Metronidazole, MinocyclineやClindamycin (CLDM) であったが, CLDMには高度耐性株が認められた。

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