新生児, 未熟児におけるAztreonamの薬動力学的並びに臨床的検討

書誌事項

タイトル別名
  • PHARMACOKINETICS AND CLINICAL STUDIES ON AZTREONAM IN NEONATES AND PREMATURE INFANTS (THE SECOND REPORT)
  • STUDY ON EFFECTIVENESS AND SAFETY IN COMBINATION THERAPY USING AZTREONAM AND AMPICILLIN
  • 第II報Aztreonam及びAmpicillin併用投与による有効性及び安全性の検討

抄録

新生児, 未熟児におけるAztreonam (AZT) 及びAmpicillin (ABPC) 併用投与時の体内動態及び臨床的検討を行つて, 以下の成績を得た<BR>1.体内動態<BR>(1) 新生児, 未熟児にAZT20mg/kg及びABPC25mg/kgをOneshot静注した際の投与30分後の平均血清中濃度は, 4~7日齢群でそれぞれ41.3, 30.5μg/mlを示し, 以後漸減し, 6時間後では14.7, 2.7μg/mlとAZTの血清中濃度が常にABPCのそれを上回つた。<BR>(2) 血清中濃度半減期 (T1/2) は4~7日齢群でAZT3.61時間, ABPC1.42時間とAZTの方が長かった。しかし, ABPCの併用によってもAZTのT1/2はほとんど影響を受けなかった。<BR>(3) 両剤を併用した時のAZTの尿中回収率は, 投与後8時間までは4~7日齢群で52.7%とAZT単独投与時と同じかやや高率であった。<BR>2.臨床的検討<BR>(1) AZT及びABPCが併用投与された160例のうち, 効果判定対象例は133例で, 起炎菌検出例 (A群) は29例で有効率86.2% (25例/29例) であり, 起炎菌不明例 (B群) は50例で有効率94.0% (47例/50例) と, いずれも優れた成績であった。なお, 感染予防の目的でAZT及びABPCが併用投与された54例では, 全例において所期の予防効果が得られた。<BR>(2) 起炎菌検出例29例のうち, 菌の消長を追跡した21例全例に菌消失がみられ, 菌消失率は100%であった。<BR>(3) 副作用は副作用解析対象例152例中下痢1例及び発疹1例の計2例 (1.3%) に, 臨床検査値異常は好酸球増多9例, 血小板増多, GOT上昇各4例, GOT・GPT上昇3例等, 計23例 (15.9%) に認められた。<BR>以上の体内動態及び臨床的検討成績から, AZT及びABPCの併用療法は新生児, 未熟児の感染症に対し, 起炎菌不明時のEmpiricな抗生剤療法の一つの有用な療法と考えられる。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680472644608
  • NII論文ID
    130004395111
  • DOI
    10.11553/antibiotics1968b.43.563
  • COI
    1:STN:280:DyaK3czisFGhsA%3D%3D
  • ISSN
    21865477
    03682781
  • PubMed
    2197469
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • PubMed
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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