急性乳様突起炎と小脳梗塞の同時発症例

DOI
  • 阿部 隆
    Department of Otolaryngology, School of Medicine, Iwate Medical University
  • 近 芳久
    Department of Otolaryngology, School of Medicine, Iwate Medical University
  • 笹森 史朗
    Department of Otolaryngology, School of Medicine, Iwate Medical University
  • 村川 康子
    Department of Otolaryngology, School of Medicine, Iwate Medical University
  • 高橋 弘明
    Department of Neurology, School of Medicine, Iwate Medical University
  • 黒岩 義之
    Department of Neurology, Toranomon Hospital

書誌事項

タイトル別名
  • A case of simultaneous acute mastoiditis and cerebellar infarction

この論文をさがす

抄録

慢性中耳炎の長期経過中に, 急性乳様突起炎様症状と小脳梗塞をほぼ同時に発症した72才. 男性の症例を報告した. 特異な症状. 所見として, 糖反応陽性の漿液性耳漏と, 三叉神経第2・3枝領域に限局した高度過敏性疼痛を認めたが, 前者は急性外耳炎 (緑膿菌感染), 後者は小脳梗塞に関連するものと考えられた. 小脳梗塞の発症には, 長期にわたる心疾患・高血圧. 糖尿病による椎骨脳底動脈の動脈硬化性変化に加えて, 治療抵抗性の急性炎症 (急性乳様突起炎・急性外耳炎) による血液凝集能. 血栓形成傾向の増大が, 重要な役割を果したと推察された.

収録刊行物

キーワード

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ