スナネズミ悪性黒色腫の組織培養に関する研究

  • 森友 忠昭
    日本大学農獣医学部獣医学科魚病学研究室
  • 斉藤 寛史
    日本大学農獣医学部獣医学科臨床病理学研究室
  • 渡辺 翼
    日本大学農獣医学部獣医学科魚病学研究室
  • 望月 公子
    日本大学農獣医学部獣医学科実験動物学研究室

書誌事項

タイトル別名
  • Tissue Culture Study on Mongolian Gerbil's (<I>Meriones unguiculatus</I>) Malignant Melanoma
  • スナネズミ悪性黒色腫の組織培養に関する研究〔英文〕
  • スナネズミ アクセイ コクショクシュ ノ ソシキ バイヨウ ニ カンスル ケン

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抄録

我々は, スナネズミ悪性黒色腫を材料として細胞培養を試み, 得られた細胞系について性状を検討した。初代培養では多くの細胞の細胞質に多数のメラニン顆粒が観察された。しかし培養を続けるに伴い, メラニン顆粒は徐々に減少し, 継代15代目以降メラニン顆粒はすべての細胞で見られなくなった。細胞の形態は紡錘形, 星形または多角形など種々であったが, これらの細胞についてDOPA反応を行ったところ, ほとんどの細胞が陽性であった。しかし, Masson-Fontana染色では典型的なメラニン顆粒は観察出来なかった。電子顕微鏡検査では, 多くの細胞で良く発達したGolgi装置と粗面小胞体が観察され, また電子密度の高い物質を含んだpreme-lanosomeと考えられる小胞を有する細胞もしばしば認められた。これらの事から, 本細胞系はメラノーマの特徴を有する細胞系であることが示唆された。

収録刊行物

  • Experimental Animals

    Experimental Animals 40 (3), 385-388, 1991

    公益社団法人 日本実験動物学会

被引用文献 (1)*注記

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