SPF (Specific Pathogen Free) ブタの保有する細菌叢について

書誌事項

タイトル別名
  • Bacterial Flora of Piglets under Specific Pathogen Free Conditions
  • SPF Specific Pathogen Free ブタ ノ ホユウ スル サイキンソウ ニ ツイテ

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説明

子宮切断術によって得られた子ブタの9豚群82頭を, 規制された環境中で14~42日間にわたって飼育した。その間, 糞便中に出現した菌種およびその定着状況をしらベ, つぎの成績を得た。<BR>1.飼育早期 (飼育1~4日目) に出現した菌種はEscherichia coli, Enterobacter cloacae, Bacillus属, Pseudomonas属, ごく稀にKlebsiella属およびRettgerella属などで, これらの菌種は単一に出現する傾向にあった。<BR>2.飼育早期に出現したこれらの菌種のうち, Esche-yichia coliを除いては飼育1~2週目以後しだいに消失する傾向にあった。この反面, この時期にはあらたにStreptococcus faecalisやBacteroides属が定着することが多く, これら両菌種はEscheyichic coliとともに腸内菌叢の主要構成菌種となった。また, Proteus vulgaxisはしばしば不定に出現した。<BR>3.Escherichia coli, Streptococcus faecalisおよびBacteroides属が定着した場合, それ以後おのおのの菌数にほとんど変動はみられず, 安定して持続した。結局, 飼育42日目の糞19便中の菌数はEscheri-chi ccoliが109.5固, Streptococcus faecalisが108.8個, Bacteroidesが108.4個およびPyoteus vulgayisが106.1個であった。<BR>4.子ブタが死亡するのは飼育3~5日目のあいだに集中してみられ, これら死亡ブタの各臓器からEsche-yichia coli, Enterobacter cloacaeおよびKlebsiella属が単一に多数検出されてくる傾向にあったが, 死亡時腸管に存在していたすべての菌種が臓器から同時に検出されることはなかった。

収録刊行物

  • 実験動物

    実験動物 18 (1), 1-6, 1969

    公益社団法人 日本実験動物学会

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