テールカフ法によるラットの平均血圧測定の信頼性

書誌事項

タイトル別名
  • Measurement of Mean Arteria Pressure in Rats by a Tail-cuff Method with Sensitive Photoelectric Sensors
  • テールカフ法によるラットの平均血圧測定の信頼性〔英文〕
  • テールカフホウ ニ ヨル ラット ノ ヘイキン ケツアツ ソクテイ ノ シンラ

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説明

容積振動法を利用したテールカフ法によるラットの平均血圧を非観血的に測定し, その精度を検討した。間接法による平均血圧はラット尾の容積脈波を光電的に検出しその最大振幅点で決定した。装置はUR-1000 (ウエダ製作所) を用いた。ウイスター系ラットの頸動脈にカテーテルを挿入し無麻酔下で直接法と間接法の比較を行なった。ラットは38度に加温し, 平均12分後に間接的血圧測学が可能であった。加温が血圧値に及ぼす影響を直接法により検討すると, 平均血圧は4±2mmHg上昇した。次にカブの大きさが測定値に及ぼす影響を検討した。23mm×9mm (幅×内径) のカブでは間接法による平均血圧測定値は直接法より約18%高値であった。26mm×12mmのカブでは平均血圧は直接法と良く一致したが, 29mm×15mmのカフでは平均血圧は直接法より約6%低値であった。さらに平均血圧測定の信頼度を検討する目的で, 29mm×12mmのカフを用いて次の実験を行なった。ラットにノルエピネフリンを静注し, その前後で直接法と間接法による測定値の相関を検討した。両測定法における平均血圧は何れの場合にもよく一致し, 極めて有意な相関 (前: r=0.918, p<0.001, 後: r=0.903, p<0.001) を示した。以上の結果より, 本法は間接的に平均血圧を測定する方法として充分信頼できると考える。

収録刊行物

  • Experimental Animals

    Experimental Animals 36 (4), 409-414, 1987

    公益社団法人 日本実験動物学会

被引用文献 (1)*注記

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