キサンタンガム添加した市販高齢者用トロミ調整食品のレオロジーと官能評価

書誌事項

タイトル別名
  • Rheological properties and sensory evaluation of market additives with Xanthan gum to adjust viscosity for the elderly

説明

目的市販の嚥下補助食品(増粘剤)の需要はここ数年、高齢者施設や病院で急速に伸びている。そこで最近よく見受けられるようになったキサンタンガムを添加した市販増粘剤(ネオハイトロミール)のレオロジー特性について検討し、4種類の市販増粘剤(加工デンプンを主原料としたトロメリン、ムースアップ、グアーガムを添加したトロミアップA、スルーソフトS)と比較した。<BR>方法各種増粘剤を水、20%砂糖水、0.9%食塩水、7%食酢水、牛乳に低濃度(ポタージュ状)、中濃度(ハチミツ状)、高濃度(ジャム・カスタードクリーム状)量を加え試料とした。動的粘弾性測定装置(株式会社ユービーエム製)で25℃および60℃で定常流粘性、チクソトロピー性、動的粘弾性を測定した。また増粘剤を水、オレンジジュース、緑茶に分散させた試料で官能評価を行った。<BR>結果キサンタンガムでは加工デンプンやグアーガムと比較すると調味料添加による粘度変化が著しく小さかった。砂糖添加および牛乳では原材料の種類に関わらず粘度増加と温度による影響を受けやすかった。食酢および食塩を添加すると加工デンプンとグアーガムでは粘度変化しやすかった。チクソトロピー性はキサンタンガムとグアーガムで優れていた。しかしグアーガムでは60℃測定で、加工デンプンでは25℃測定でチクソトロピー性が低下した。動的粘弾性については加工デンプンでは調味料添加により粘性が変化しやすかった。グアーガムでは周波数の増加に伴って弾性的になる傾向があった。官能評価ではキサンタンガムで透明度があり、味、香りでも良い評価を示した。加工デンプンとグアーガムではオレンジジュースや緑茶などの味の濃い飲料においても味の変化をもたらした。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680535171584
  • NII論文ID
    130006956878
  • DOI
    10.11428/kasei.59.0.66.0
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

問題の指摘

ページトップへ