Change in structure of brown rice, under-milled rice and well-milled rice by soaking/cooking

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  • 玄米・七分つき米・精白米の浸漬および炊飯による組織構造の変化

Description

<目的> 玄米は果皮、種皮、糊粉層が残っているため、吸水率が悪く、飯は硬くボソボソ感があり、食味がよくないため、圧力鍋を使い沸点を上昇させて炊飯する場合が多い。本研究では、玄米、七分つき米、精白米を浸漬温度、時間を変えて炊飯し、炊飯後の飯の物性測定、組織観察等を行い、表層の微細構造と飯の物性との関係について基礎的な研究を行った。<BR><方法> 岡山県で作付面積の最も多い『ひのひかり』の玄米を用いた。玄米を家庭用ハンディー精米機(BT-AE05象印製)で七分つき米、精白米に搗精し、各米150gを20℃、30℃、60℃で浸漬後、米重量の1.5倍加水し、ミニ電気炊飯器で炊飯した。吸水率、水分含量(浸漬前後、炊飯後)、長さと幅(浸漬前後、炊飯後)、色(浸漬前、炊飯後)を測定した。炊飯後の飯を用いてクリープメータ(山電製)でテクスチャー解析を行った。さらに、浸漬前後の米と炊飯後の飯を用いて、組織構造をクライオ走査電子顕微鏡(日立S-4500)で観察した。<BR><結果> 飯の水分量は精白米>七分つき米>玄米の順であった。飯の長径は浸漬前に比べ精白米=七分つき米>玄米の順で膨潤した。飯のテクスチャー解析では、玄米は七分つき米、精白米に比べ、硬く粘りの少ない飯であった。浸漬後の組織構造の観察では、米の搗精度が高くなるに従い、玄米に存在する果皮、種皮、糊粉層が減少し、胚乳細胞中のアミロプラストが明瞭になり、デンプン粒の膨潤が進んでいた。玄米では炊飯後も胚乳細胞の境界が観られ、デンプンの糊化が十分でないことが示唆された。炊飯後の飯では、精白米>七分つき米>玄米ほど小孔が多く、搗精度が上がるほど飯中に遊離した水が多く存在していることがわかった。

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Details 詳細情報について

  • CRID
    1390282680535649024
  • NII Article ID
    130006957328
  • DOI
    10.11428/kasei.58.0.19.0
  • Data Source
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • Abstract License Flag
    Disallowed

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