日本の家庭料理における中国料理の受容

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書誌事項

タイトル別名
  • The Receptionon of Chinese Cooking on home cooking in Japan
  • - The content of Chinese Cooking in Women's education -
  • ―女子教育の中国料理の内容―

抄録

【目的】 日本における中国料理の普及に関与したと考えられる高等女子教育用に教科書として編纂された文献(中国料理書)を用い、前回と同様に中国料理の構成要素の分析をするとともに、これらの教科書とその特徴について調べた。【方法】 文献資料として『一般向支那料理』(1930)、『中国料理』(1958)、『支那料理』(1960)を用いた。資料に出現する料理名を(1)文字数、(2)食品名、(3)調理法、(4)形状(切り方)(5)その他の用語、(6)数字、(7)料理名の構成、(8)各要素の組み合わせについてコード化したものをExcelにて集計後、分析を行い、比較検討した。【結果】『一般向支那料理』の料理数は207例、『中国料理』は213例、『支那料理』は285例であった。教科書としての体裁が整えられており、教材用献立、四季ごとに供される料理、特殊な材料、調理器具、食卓のととのえ方、もてなし方、献立の組み方、料理のこつなどについて記載されていた。料理名の文字数は3~4文字の漢字で構成であった。食品名は67~101種類、調理法は油脂を熱の媒体にした系が36.3%と水を熱の媒体とした系が33.6%と僅差で多かった。形状(切り方)は絲をはじめ10種、その他の用語は桂花、芙蓉、宝など60種類、数は三、八、什錦の出現が多かった。料理名の構成要素の配列順位の第一番目は食品名44.0~48.9%>調理法21.5~26.2%>その他の用語>12.8~21.0%>形状>7.7~9.8%>数字2.2~5.8%であった。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680535906560
  • NII論文ID
    130006957437
  • DOI
    10.11428/kasei.55.0.122.1
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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