Effect of steaming temperature on ascorbic acid in cabbage

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  • 蒸し温度の違いがキャベツのアスコルビン酸量に及ぼす影響

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目的 野菜を蒸すと甘く感じる傾向があり,また水溶性成分の減少が抑制されるなど嗜好的・栄養的メリットから蒸し加熱が注目されている。しかし,70℃などの低温蒸しにおける栄養成分の量的変動については必ずしも一定の見解が得られていない。そこで本研究では,キャベツを取り上げ,70℃を含めた蒸し温度がキャベツのアスコルビン酸(AA)量に及ぼす影響を明らかにすることを目的とした。 <br>方法 市販の寒玉キャベツを用い,外葉・中葉・内葉等の部位別に試料を調製して,100℃と70℃で蒸し加熱を行った。試料を10%メタリン酸溶液中で破砕し,抽出液を適宜希釈して分析に供した。ビタミンC量はポストカラムHPLCで, AAとデヒドロアスコルビン酸(DHAA)に分別定量した。<br>結果 AA含有量は部位によって異なり,芯(50mg/100g)>外葉(41mg/100g)>葉脈・中葉・内葉(30-34mg/100g)であった。可食に適する時間(100℃10分,70℃20分)で中葉を加熱すると,AA残存率は100℃で約75%,70℃で約50%であった。中葉を用いてAA量の経時変化を調べると,100℃と70℃では加熱時間に伴ってAAは減少した。蒸し加熱時間を一定(10分)にして蒸し温度を変えた場合のAA残存率は100℃で82%,70℃で58%,50℃で93%であり,70℃での減少量が最も大きかった。電子レンジで30秒処理した後に70℃で蒸すと,AAの減少が抑制された。したがって,キャベツにおいて70℃蒸しが100℃よりもAA減少量が多い要因として,AA酸化酵素が関与している可能性が示唆された。

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Details 詳細情報について

  • CRID
    1390282680536931968
  • NII Article ID
    130005256316
  • DOI
    10.11428/kasei.68.0_84
  • Text Lang
    ja
  • Data Source
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • Abstract License Flag
    Disallowed

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