チキン・ブイヨンにおける食材由来成分の相互作用による減塩効果誘導
書誌事項
- タイトル別名
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- Induction of saltiness-enhancement by interaction between components in foodstuffs of chicken broth
説明
目的 本研究では、和食以外にも広く減塩食のおいしさを向上させることを目指して、チキン・ブイヨン(ブイヨン)の減塩効果について検討してきた。その結果、ブイヨンに塩味増強効果を認めたが、その材料のうち、鶏・鶏がらのみで調製したブイヨン(鶏ブイヨン)、野菜・香辛料のみで調製したブイヨン(野菜ブイヨン)にはこの効果は認められなかった。そのため、鶏・鶏がらと野菜・香辛料由来の成分による相互作用で塩味増強効果が生じると推測した。そこで、鶏ブイヨンと野菜ブイヨンをそれぞれ2倍濃縮したものを調製し、1:1で混和したもの(混和ブイヨン)の塩味増強効果を、ブイヨンならびにうま味強度が両ブイヨンと等しい0.15%MSG溶液と比較検討した。<br>方法 20歳代の女性を被験者とし、試料にブイヨン、混和ブイヨン、0.15%MSG溶液を用いて官能評価を実施した。各試料の塩分濃度を0.62~1.00%の5段階に調整後、それぞれ0.80%NaCl溶液と組にして60℃で被験者に提供し、各組より塩味が強いもの、塩味の強さが好ましいものを回答してもらった。<br>結果 プロビット法で解析した結果、MSG溶液には顕著な塩味増強効果は認められなかったが、混和ブイヨンにはブイヨンに匹敵する塩味増強効果が認められた。以上のことから、ブイヨンの塩味増強効果には鶏と野菜・香辛料由来のうま味物質以外の成分が共存する必要があると考えられた。
収録刊行物
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- 一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
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一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集 67 (0), 194-, 2015
一般社団法人 日本家政学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282680536991488
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- NII論文ID
- 130005484327
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可