食用サボテンを使用した食品開発とその嗜好性

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タイトル別名
  • Product Development of Food using The Edible Cactus and its Preference

抄録

<br><br>目的 食用サボテン(以後,ノパル)は,酸味,粘りおよび鮮やかな緑色を有する春日井市認定の特産品である.栄養的にはビタミン類やミネラル類などを多く含んでいる.本研究ではノパルの特徴を活かす食品開発を行い,その嗜好性について検討した.<br>方法 ノパルは後藤サボテンから購入した.ノパルを使ってグラタン,お好み焼き,シュウマイ,ミートパイ,ベーグル,スムージー,パンケーキ,アップルパイ,クッキー,ドーナツの10食品を調製し,栄養価を求めた.官能評価はパネル15名(平均40歳)を対象に6項目ついて「ノパルの特性を生かしているか」を5点尺度の採点法で評価した.嗜好評価は好きな順番に1位~3位までを選んだ.得られたデータはTukey法による多重比較検定を行い,統計的有意水準を5%で示した. <br>結果 調製した食品の栄養価では,副材料の影響が大きかった.官能評価から最も好まれたアップルパイは,粘り,味,総合で高い評価を得た.グラタン・お好み焼き・シュウマイでは,ノパルの色と粘りは活かせたが,香りと酸味が調味料などに消された.スムージーは,低カロリー・高カルシウムであり,ノパルの酸味・粘り・色を活かした食品であった.以上の結果より,採点法,嗜好順位ともに5位までに入ったアップルパイ,スムージー,クッキー,ミートパイは,ノパスの特徴を良く活かし,かつ好まれる食品であることを認め,さらに改良することで商品化の可能性が示された.

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680536997888
  • NII論文ID
    130005484342
  • DOI
    10.11428/kasei.67.0_200
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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