各種凝固剤を用いて調整した豆腐の比較と家庭科教材への活用

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タイトル別名
  • Comparison of soybean curd prepared using various coagulants and its application as a teaching tool in home economics classes

抄録

目的   豆腐は,凝固剤と大豆たんぱく質の変性を利用した日本型食生活における重要な食品の一つで,特徴的な微量成分(イソフラボン)を含むことが知られている.しかし,凝固剤の違いによる豆腐の比較や学校教育における豆腐の教材研究の報告はほとんどない.そこで本研究では,各種凝固剤の違いによる豆腐の物性とイソフラボン含量の比較,また家庭科教育で利用可能な教材開発と授業実践による評価を目的とした.<br>方法   各種凝固剤(硫酸カルシウム,塩化カルシウム,硫酸マグネシウム,塩化マグネシウム,天然にがり)で調整した豆腐の新鮮重量,レオメーターを用いた破断応力等を測定した.イソフラボン分析は,高速液体クロマトグラフィー(HPLC)により行った.また,家庭科教育の教材として,大豆から豆腐を作るのに適した条件を検討後,高等学校での授業実践及びアンケート調査を通して教材を評価した.<br>結果   (1)各種凝固剤の違いによって,豆腐の新鮮重量及び破断応力の有意差はみられなかった.(2)HPLC分析の結果,天然にがりで調製した豆腐中にイソフラボンのdaidzinとgenistinが多く含まれることが明らかとなった.(3)高等学校家庭科で利用可能な豆腐の教材を検討した結果,凝固速度が比較的速い塩化カルシウムが有効であると考えられた.(4)授業実践前及び実践後のアンケート調査の結果,本教材を用いた授業は,豆腐の嗜好性や興味・関心を高める傾向がみられた.

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680538734592
  • NII論文ID
    130005256119
  • DOI
    10.11428/kasei.68.0_181
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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