ナショナルバイオリソースプロジェクト『広義キク属』
書誌事項
- タイトル別名
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- National Bioresource Project of Japan "<I>Chrysanthemum sensu lato</I>"
抄録
広義キク属は,100属1000種以上の多様な分類群が東アジアを中心にユーラシア大陸全体に分布する植物相多様化モデル植物である.また,遺伝,進化メカニズムの研究において,野生染色体倍数モデルとして顕著である.そして,農学的,育種学的研究,病理学的研究,短日植物としての生理学的研究,有用成分についての医学,薬学的研究など,幅広い分野の研究材料として応用,利用されている.しかし,いまだ資源植物として,未研究,未開発,未利用の種も多く存在する.本事業では,これら広義キク属の既存系統の保存と提供体制の充実,遺伝的多様性の継続的収集,新規系統の確立と育成,関連情報の整備などを進めている.現在,東アジア地域の日本,中国,ロシアに産する広義キク属野生種の収集および,様々な方法による系統保全,維持増殖を行っており,日本産種の基礎ならびに応用科学研究分野への分譲を行っている.また,中国・ロシア産原種は同国とのMTAによる当施設外への遺伝子資源の持ち出し制限のため,遺伝子は雑種によってのみ提供を行っているが,需要は高い.これら提供植物の利用価値を高める遺伝的特性評価として,ITS解析などを用いた系統解析,FISH,GISH法による細胞遺伝学的特性評価,DNA多型を利用した分子マーカーの開発,評価などを進めるとともに,様々な遺伝的特性のデータベース化に取り組んでいる.
収録刊行物
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- 日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
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日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集 2006 (0), 918-918, 2006
日本植物生理学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282680607566848
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- NII論文ID
- 130006991778
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可