Genome-wide SNP analysis of hybrid macaques for future studies on genetic basis of phenotypic diversity
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- ITO Tsuyoshi
- 京都大・霊長研
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- KAWAMOTO Yoshi
- 京都大・霊長研
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- HAMADA Yuzuru
- 京都大・霊長研
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- WAKAMORI Hikaru
- 京都大・霊長研
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- TEZUKA Ayumi
- 龍谷大・農
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- NAGANO Atsushi J.
- 龍谷大・農 京都大・生態研
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- KIMURA Ryosuke
- 琉球大・医
Bibliographic Information
- Other Title
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- 表現型多様性の遺伝的基盤の解明に向けたマカク種間交雑群のゲノムワイドSNP解析
Abstract
<p>ヒトを含めた霊長類の進化において、種間交雑は決して稀な現象ではないことが明らかにされつつある。交雑は遺伝子構成の新しい組み合わせを生み出し、表現型の多様性と新規性の創出に大きく関与したと考えられる。しかし、実際に交雑がどのように進行し、表現型にどのような影響を与えたのかについてはあまり分かっていない。本研究は、交雑の進行過程と形態変化の遺伝的基盤の解明を念頭におき、マカク種間交雑群を対象にした遺伝マーカーの探索と集団構造の推定を目的とした。在来種ニホンザルと外来種タイワンザルの交雑群(和歌山群)から287個体、京都大学霊長類研究所に飼育されるニホンザルとタイワンザルから4個体ずつ、計295個体を対象に、中国産アカゲザルゲノムをレファレンスとしたRAD-Seq解析を行った。結果、9割以上の個体からジェノタイプデータが得られたSNPが3000以上となり、このうち約350の座位が両親種間で分化していた(δ>0.9)。これらの座位を用いて、それぞれの個体における交雑指数と種間へテロ接合率を算出した。交雑指数と種間へテロ接合率にmtDNAとY染色体の多型の結果を重ね合わせると、和歌山群において外来種タイワンザルの群れに在来種ニホンザルのオスが移入していること、雑種第1代から複数代の個体が混在し、戻し交雑個体もいることが示唆された。本研究で特定した種間分化が認められるゲノムワイドマーカーは、交雑の様態や形態変異に関連する座位の推定において有用なものと考えられる。今後、座位特異的な遺伝子型の偏りや組み換えによるゲノム混合パターンと形態との関連について調べる必要がある。</p>
Journal
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- Primate Research Supplement
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Primate Research Supplement 32 (0), 50-50, 2016
Primate Society of Japan
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Details 詳細情報について
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- CRID
- 1390282680610562304
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- NII Article ID
- 130005418823
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- Text Lang
- ja
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- Data Source
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- JaLC
- CiNii Articles
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- Abstract License Flag
- Disallowed