β-D-glucanの放射線防護効果と抗がん効果に関する研究

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  • Radioprotection and Antitumor Effect by β-D-glucan

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【目的】放射線療法と化学療法は副作用が大きく、免疫力の低下により、死にいたる。本研究では、特に放射線のがん治療時の副作用に対する放射線防護剤としてEnterococcus Faecalis 2001(EF 2001)の有効成分であるβ-glucanの放射線や抗がん剤の防護の有無について実験を行った。<br>【方法】200mg/kg-200mg/kgのEF 2001に2週間以上経口投与した。Scc-7がん細胞を右鼠けい部皮下に2×105cellを移植した。2週間後、腫瘍部に放射線6Gy分割照射し、腫瘍成長比と重量を測定することで抗腫瘍効果を測定した。各試料の投与は、実験終了まで行った。また、抗酸化活性も測定した。更に、C57BLマウスを用い、CD4, CD8およびCD16の解析を行なった。<br>【結果】抗腫瘍効果ではEF 2001投与により腫瘍の成長が抑制された。抗酸化活性では、各試料投与により、抗酸化作用が確認された。投与群においてCD4, CD8およびCD16が増加した。また、2Gy放射線照射後を見ると、EF 2001投与群でのCD4およびCD8の大幅な増加が見られた。<br>【結論】本研究により、EF 2001の有効成分であるβ-glucanによる放射線防護効果が示唆された。β-1,3D-glucan及びβ-1,6D-glucanによって細胞性免疫の活性や腸内免疫活性により、放射線防護作用が考えられる。従って、EF 2001を摂取することでガンの予防効果及び放射線がん治療における免疫増強効果や副作用防止に期待できる。

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