大豆食品テンペの利用に関する研究

DOI

書誌事項

タイトル別名
  • Sutudies of Soy beans Tempe

抄録

<br>【目的】インドネシアの伝統的大豆発酵食品であるテンペは、イソフラボンやナイアシン、ビタミンB6、パントテン酸などの含量が素材大豆より多く、更に血圧を下げたり抗ストレス作用が注目されるGABAを多く含む優れた機能性食品である。米国では、納豆のような粘りや臭みがないことが受け入れられ、20年程前から普及が進んでいる。しかし、日本では、納豆という伝統的大豆発酵食品が存在する為か、その普及のスピードは緩慢であるように思われる。そこで、日本におけるテンペの普及状況を調べ、そのおいしさ、日本の食卓への適応を検討した。<br>【方法】茨城県内の高校生・大学生、健康教室に参加した成人にテンペの認知度、嗜好を調査する。その調査を元に、テンペの持つ受け入れにくい食味・食性を検討し、食べやすい料理法を見いだす。<br>【結果】テンペは、茨城県内の大手スーパーで、納豆、豆腐などの大豆食品のコーナーで販売されているが、認知度、嗜好度は低かった。しかし、各年代で機能性に対する関心と評価は高く、「出来たら利用したい」という回答を得た。但し、納豆の方が経済性、嗜好性とも大幅に高く、食材として「テンペ」の魅力に欠ける事もわかった。特に、「舌に残る渋味が気になる」「旨味が不足」「おいしくない」との評価が目立った。そこで、(1)渋味を更に苦味や辛味のある素材をあわせた料理、(2)アミノ酸バランスが悪い為、アミノ酸がたっぷり有ってもおいしく感じないことに着眼し、足りない旨味を添加したシーズニング料理 (3)甘味デザートにテンペが合うことに着眼し、菓子類料理を検討したので紹介したい。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680665579264
  • NII論文ID
    130007009651
  • DOI
    10.11402/ajscs.17.0.2.0
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

問題の指摘

ページトップへ