クッキーにおける小豆種皮粉と小豆渋汁の酸化抑制効果
書誌事項
- タイトル別名
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- Antioxidantive activity of adzuki bean seed-coat powder and the eluateof adzuki bean seed added in cookies
説明
<BR>【目的】<BR> 現在、小豆生餡製造工程において、小豆の種皮や小豆渋切汁が多量に産業廃棄物として処理されている。しかし、小豆種皮には食物繊維が豊富で、整腸作用やコレステロール低下作用などの機能性があり、小豆渋汁にはアントシアニンやサポニンが豊富であり、酸化抑制作用が期待される。そこで環境負荷への貢献と栄養的な付加価値のある食品の開発を目的とし、小豆種皮粉と渋汁をクッキーに加え、クッキーの酸化抑制効果を検討した。<BR>【方法】<BR>[試料]クッキーはS(基本:薄力粉10、ラード5、グラニュー糖2、蒸留水4の比率)、A(薄力粉に対して種皮粉20%置換)、B(蒸留水の代わりに素材B-a の渋汁を置換)、C(素材A20%と素材Bを置換)の製品4種類を調製した。これらのクッキー生地は約3.5mm厚に切り、180℃のオーブンで18分間焼成した。<BR>[実験]1)クッキーの保存試験における油脂の過酸化物価(POV)の測定、2)フォーリンデニス法による総ポリフェノール量の測定、3)DPPHによるラジカル捕捉能の測定、4)クッキーの電子顕微鏡観察を行った。 <BR>【結果および考察】<BR> 1)CPP包装した種皮粉および渋汁添加クッキー中の油脂の暗所と明所保存でのPOVの変化を測定した結果、素材A、BおよびC(A+B)添加クッキー油脂の過酸化物価は無添加製品(S)に比べ、酸化を抑制していた。2)総ポリフェノール量とラジカル捕捉活性は素材B-aが素材B-bより高かった。3)素材A,B,C添加クッキーは無添加製品に比べ、総ポリフェノール量とラジカル捕捉活性が有意に高かった。4)SEMの組織観察では素材AおよびC添加クッキーの組織観察は無添加クッキーに比べ、表面上に種皮粉の小片を示し、表面構造の相違が観察された。
収録刊行物
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- 日本調理科学会大会研究発表要旨集
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日本調理科学会大会研究発表要旨集 19 (0), 56-56, 2007
日本調理科学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282680667123200
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- NII論文ID
- 130007011958
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可