過熱水蒸気オーブンを用いた場合のハンバーグステーキ焼成温度の違いがジューシーさやおいしさに及ぼす影響

DOI

書誌事項

タイトル別名
  • Effect of baking temperature on juiciness and palatability of hamburger steak when cooking by a superheated steam oven

抄録

<BR>【目的】既報1)では、過熱水蒸気オーブンを用いてハンバーグステーキ(以後ハンバーグと略す)を焼成した結果、従来のオーブンに比べて内部温度の上昇速度が速く、短時間で焼成が完了するなどの特徴を報告した。ハンバーグのような獣肉類は初期の高温加熱が、素材から肉汁を出さず内部に閉じ込めることができ、ジューシーでおいしい製品を得る調理方法とされている。過熱水蒸気オーブンでは加熱初期の製品表面の凝縮熱による熱伝達が大きく、低温加熱でもジューシーでおいしい製品が得られる可能性が期待される。本報では、低温と従来の高温条件下で焼成した製品を比較し、焼成温度の違いがジューシーさやおいしさに及ぼす影響について検討した。<BR>【方法】一個100gに成型した試料を過熱水蒸気オーブン(シャープ製、AX-HC2)を用いて、低温(150℃)および高温(250℃)条件下で、試料内部が食品衛生上安全とされている75℃に到達するまで焼成した。また、焼成時の温度履歴、製品の形状、肉汁量、焼き色、破断強度などの測定を行うとともに、官能評価を実施した。<BR>【結果】焼成直後の重量や肉汁量、それに含まれる油脂量は、焼成温度の影響を受けず、官能評価においてもジューシーさに有意差はなかった。150℃の製品は250℃に比べ濃い焼き色の面積割合が少なく、香ばしい香りが弱いと判断された。総合評価では150℃の方が有意に悪いと判断された。以上から内部温度を制御しながら焼き色や香り、テクスチャーを付与できる条件がハンバーグのおいしい焼成条件になることが示唆された。1)過熱水蒸気オーブンを用いた調理に関する基礎的研究

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680667797120
  • NII論文ID
    130007013051
  • DOI
    10.11402/ajscs.21.0.1021.0
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

問題の指摘

ページトップへ