フライパンの調理性能:学生実験への導入と実験後の意識調査
書誌事項
- タイトル別名
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- Cooking properties by frying pans :The introduction to experiment and attitude examination for student
説明
〔目的〕乾式調理用鍋の代表であるフライパンについて、鍋材質の違いが焦げ速度や調理性能に及ぼす影響を比較し報告してきた。その一方で、調理用具の違いによって加熱効率や調理性能が異なることを学生に理解させるために、比較実験の一部を授業の中に取り入れて学生にも体験させた。鉄製とフッ素樹脂加工アルミ製フライパン(以下アルミ製)の比較実験の内容と、実験後のアンケート調査を紹介する。<br>〔方法〕1)こげ色比較:小麦粉、パン粉または食パン(30g)を2種類のフライパンで加熱し、焦げ色を観察した。2)実調理試験:もやし炒め、肉せん切り炒め、焼肉について、調理時間と官能評価を行った。3)調査:留め置き法による質問紙調査を2002年~2003年に実施した。内容はフライパンの所持状況、材質別個数、大きさ、使用頻度、料理別使い分け状況とその理由、実験後のフライパンの使い分けに関する意識変化などである。<br>〔結果〕1)調理時間を比べると、いずれの実験でも鉄製がアルミ製より30秒以上早く仕上がることが明らかとなり、官能検査でも歯ごたえなどの食感に違いが見られた。嗜好面では炒め物は鉄製のほうが好まれたが、焼肉は有意差がみられなかった。2)フライパンの所持率は100%であり、鉄製は44.7%、アルミ製は84.6%、直径26-28cmの所持率が最も高かった。使用頻度は鉄よりアルミ製が頻繁に使われ、ほぼ毎日使用していた。焼肉、野菜炒め、オムレツについて使い分け状況をみると、いずれもアルミ製の利用が多く、特にオムレツは焦げにくいとの理由でアルミ製を使う傾向がみられた。3)実験後、省エネのために鉄製とアルミ製の使い分けをしたほうがよいと思う学生が増加した。
収録刊行物
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- 日本調理科学会大会研究発表要旨集
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日本調理科学会大会研究発表要旨集 16 (0), 141-141, 2004
日本調理科学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282680667819648
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- NII論文ID
- 130007013092
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可