調理食品の物性とおいしさに及ぼすマヨネーズ添加の影響

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タイトル別名
  • Effects of mayonnaise on the physical properties and the taste of various foods

抄録

【目的】マヨネーズを天ぷらやマグロの赤身に添加すると、食感及び食味を改善する効果があることが知られている。本研究では、家庭で簡単に作ることのできる馴染み深い料理として、厚焼たまごとハンバーグにおけるマヨネーズ添加による食感及び食味改良効果を探求することを目的とした。<br>【方法】厚焼たまごに一般的な卵黄型マヨネーズを数段階に添加して焼成し、官能評価により最適な添加量を定めた。さらに、物性の変化に影響を与えるマヨネーズ成分を調べるため、基本配合に対してマヨネーズとマヨネーズの原料各種を上乗せで添加し、調製後焼成した。客観的評価として破断特性又は色差の測定、主観的評価として官能評価を行った。客観的評価では、厚焼たまごの状態では品位差の確認が難しいため、加熱凝固ゲルを作成し、測定を行った。ハンバーグにおいても同様の試験を行った。<br>【結果】厚焼たまごはマヨネーズの添加量の増加に伴い破断応力が減少した。色差からは添加量4%以上になると硫化黒変がなくなり淡い黄色になる傾向が見られた。官能評価からは添加量4%以上でやわらかいと感じ、6%以下でマヨネーズの風味が気にならなかったため最適な添加量は5%程度であるとした。5%のマヨネーズ、及び原料各種を添加した場合、物性をやわらかくする成分は油と酢であり、乳化状態のマヨネーズとして添加したものが最も効果的であった。ハンバーグも同様に配合中のひき肉に対して5%が最適添加量であり、乳化状態のマヨネーズとして添加したものが最もやわらかく、おいしくなった。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680667942656
  • NII論文ID
    130007013255
  • DOI
    10.11402/ajscs.16.0.95.0
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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