ミョウガ辛味成分の調理操作における変動

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  • Variation in Pungent Principle of Myoga, Zingiber Mioga Roscoe during Cooking

抄録

<br>【目的】ショウガ科植物であるミョウガ(Zingiber mioga Roscoe)は特有の香りとさわやかな辛味を有し、薬味や漬物、汁の実として広く利用されてきた日本古来の香辛野菜である。これまでに演者らはミョウガの辛味関連化合物としてMiogadial(aframodial)及び新規Miogatrialを同定し、これらの化合物が抗菌活性、血小板凝集阻害活性などを有することを報告してきた。本研究ではミョウガを調理することにより、これらの化合物がどのように変動するのか精査した。<BR>【方法および結果】市販の新鮮ミョウガを洗浄後、加熱調理としてスライスしたミョウガを試料とし、茹でる・炒めるなどの調理、また非加熱調理(漬物)として2分割したミョウガを試料とし塩漬け・酢漬け・味噌漬け・糠漬け・粕漬けなどの加工を施した。漬物は60日間を貯蔵期間として、それぞれ定期的に一定量を酢酸エチルで抽出しHPLCにてMiogadial 及びMiogatrialの定量を行い、新鮮ミョウガとその含有量を比較した。加熱調理においては5分以内の短時間の加熱では茹で操作、炒め操作ともにミョウガ花蕾中におけるMiogadial 、Miogatrialは約60%残存していた。調理中のミョウガからの溶出も検討するため茹で汁、炒め油について同様に分析した結果、油中への溶出が一部認められた。非加熱調理においては60日後のMiogadial 、Miogatrialの残存率が最も高いものは酢漬けであり、著しく減少したものは糠漬け、粕漬けであった。Miogadial 及びMiogatrialの変動に及ぼす要因について、現在検討中である。

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680667980672
  • NII論文ID
    130007013311
  • DOI
    10.11402/ajscs.17.0.115.0
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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