ブンタン果皮の加工利用の検討

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タイトル別名
  • Studies on processing and utilization of the Pomelo peel

抄録

【目的】柑橘類は、たいへん種類が多く日常よく食べられる果物である。その中のブンタン類に属しているブンタンのほとんどは生食されている。加工品としてジャム類などに利用されているものの、果皮の多くは廃棄され未利用資源となっている。そこで、未利用資源である果皮の有効利用を目的として、その嗜好性や加工利用について検討した。<br>【方法】2014年4月に本学学生を対象に無記名自記入式アンケート調査を実施した。食品成分表記載の柑橘類を対象とした認知度、嗜好度および食経験、そしてブンタン果皮の加工利用など全10項目とした。調査表は後日回収し、集計および解析を行った。次いで、ブンタン果皮を利用した調味料を考案、試作し本学学生をパネルとして官能評価を実施した。<br>【結果】アンケートの有効回答数は138枚であった。ブンタンの認知度は87.7%、嗜好度は39.9%、食経験は73.2%だった。嗜好理由としては「味(さっぱりしている)」51.5%、「香り」49.5%、「味(甘さ)」48.5%が上位に挙がり、食べ方では「生のまま食べる」が92.1%、果皮の利用は「ほとんど利用していない」が94.1%であった。飲食してみたい加工品では、ゼリーなどのデザート類が上位を占めた。そこで、未利用資源である果皮の新たな加工利用を考え、ブンタン調味料(塩、味噌、ねりブンタン)を試作し、本学学生を対象に評点法(5段階)による官能評価を実施した。その結果「塩」「味噌」ともに高い評価を得た。また、果皮の利用が多い「ねりブンタン」も苦味を強く感じるものの色や香りの評価は「塩」や「味噌」よりも高く、配合や調理法を改良することで嗜好性の高い新しい加工品へ利用できると考えられた。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390282680668667520
  • NII論文ID
    130005481213
  • DOI
    10.11402/ajscs.26.0_101
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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